昭和のこと-7(昭和5年)

♪月はおぼろに 東山  かすむ夜毎の かがり火に~          
                (祇園小唄)
【世 相】      

紙芝居・登場
前年の秋頃からのひどい不況に追い討ちをかける如く、米価など農作物価格が暴落し、農村危機が深刻化する。市中には失業者が溢れたのである。

何時の時代でも、~窮すれば何とやら~で、彼らは子供相手の「飴売り行商」なる新手の商売を編み出している。飴を買ってくれた子供達におまけとして紙人形の芝居をみせるというものである。ところがである。この紙人形芝居に客を取られるとして、東京・浅草の駄菓子屋連が結束して警察にその取締りを頼んでいる。理由は>非教育的、とのこと。然らば、紙人形でなく、絵物語ならいいだろうと、紙芝居になったようだ。

こうして紙芝居は戦中期を除き、戦後テレビが各家庭に普及する昭和30年代まで続くことになる。幼心に小国民時代を過ごした自分も、戦後の物心両面で寂しい想いをしたあの時期、>今日も皆なで元気に遊びましょう!<と、紙芝居のおじさんの口上で、あの「黄金バット」の紙芝居でみた思い出が今、懐かしく脳裏をかすめるのである。

【政治・経済・社会】
 *金輸出解禁実施、恐慌深刻化。
 *東京市電ゼネスト。
 *東京~大阪間に特急「燕」号運転開始。
 *ロンドン海軍軍縮条約締結。
 *浜口首相 東京駅で狙撃される。

【世上の出来事】
 *富士紡争議で煙突に上って抵抗する初の煙突男出現。
 *日活映画・「ふるさと」(夏川静江主演)が部分トーキーで封切。
 *横山エンタツ・花菱アチャコ、大阪玉造三光館に初出演。
 *大阪の大カフェー「美人座」が銀座に進出・少人数の女給よる東京型カフェーに打撃。
 *上野駅に東洋初の地下商店街完成なる。
 *東京~神戸に超特急「つばめ」が運転開始。
 *浅草レビユーに対し、肉色ズロース及び股下2寸以下のズロースの使用禁止・・
   (手踊りにして 腰部を前後左右に振るのは不可也)  
などなど、これより揺れ動く時代へと昭和史は進むのである。

【歌謡曲】 「酋長の娘」 ♪私のラバさん 酋長の娘~・・・       
       「祇園小唄」 ♪月はおぼろに 東山~・・・

【映 画】 「何が彼女をこうさせたか」 「旗本退屈尾男」 「お嬢さん」

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